徳富蘇峰は日本最初の総合雑誌「国民之友」を発行、続いて「国民新聞」を創刊した人物です。蘇峰の代表作である『近世日本国民史』は、1918年(大正7)56歳のときに着手され、1952年(昭和27)90歳にして完結しました。全100巻のうち半分以上が大森山王時代に書かれたものです。
蘇峰は1924年(大正13)この地に移り住み、1943年(昭和18)熱海伊豆山に移るまでの間、山王草堂と称して暮らしました。
邸内には、蘇峰の収集した和漢書10万冊におよぶ成簣堂文庫(せいきどうぶんこ)が設けられていました。
山王草堂記念館は、1986年(昭和61)に静岡新聞社から大田区が蘇峰の旧居を譲りうけ、1988年(昭和63)4月に開館しました。
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活動報告「記念館ノート」

園内にあるカタルパの木は、和名をアメリカキササゲといいます。
蘇峰の生涯の師であり、同志社大学の創立者である新島襄ゆかりの木です。二人の深い師弟愛を象徴する由緒ある木として今も大切に保存され、毎年5、6月には香りの良いベル形の白い花をつけます。